この記事は、メイン記事を補足する内容として執筆しています。初心者にも分かりやすいように基本的なポイントを丁寧に解説し、この解説だけでも活用できることを意識して構成しています。また、必要に応じて情報を随時追加していく予定です。
Thonnyのダウンロードとインストール
Thonny公式サイトより、開発ツールをダウンロードします。
Downloadの項目にマウスを持っていくとポップアップが立ち上がるので、
自分のPC(スクリーンショットはWindows 64bit版)用のリンクをクリックします。
ダウンロードフォルダに保存されました。
2025年1月現在、ファイル名は「thonny-4.1.7」のようになっています。
バージョンが不安な方
最近のPCは64ビット版が主流ですが、ご自身のPCが32ビット版か64ビット版かを確認したい場合は、
以下の手順で確認できます。
- エクスプローラにてPCを右クリックします。
- 表示されたメニューからプロパティを選択します。
3.システム情報が表示されますので、「システムの種類」の項目を確認してください。ここに「64ビットオペレーティングシステム」または「32ビットオペレーティングシステム」と記載されています。
インストールを行うには、ダウンロードしたフォルダ内のインストールファイルを右クリックし、表示されるメニューから『管理者として実行』を選択してください。
Thonnyのインストール時に「このアプリがデバイスに変更を加えることを許可しますか?」とメッセージが出ますので「はい」を選択します。
メッセージ「Select Setup Install Mode」に関してですが、
- Install for me only (現在ログインしているユーザーアカウント専用にインストールします)
- Install for all users (このPCのすべてのユーザーアカウントでThonnyを利用可能にします)
どちらでも可能ですが、Install for me onlyで問題ありません。
next(次へ)
License Agreement (ソフトウェアの利用規約)にて I accept the agreement(同意)を選択して次へ
「Select Destination Location」、プログラムのインストール場所を選択ですが
特に指定が無ければそのまま”次へ”
「Select Start Menu Folder」画面では、スタートメニュー内に作成するショートカットの場所を指定ですが
これも特に指定が無ければそのまま”次へ”
デスクトップに起動アイコンを作成にチェックを入れて”次へ”
上記で指定した設定内容を確認する画面が出ます。”Install”を押すとインストールが始まります。
インストール完了
Raspberry Pi Pico 本体LED点滅テスト
ファームウェアを書き込み済みのRasp berry Pi PicoをUSBで接続します。(実行前につないでも可)
(ファームウェアは書き込み済みであれば、Bootselボタンは押しません。)
Thonnyを立ち上げ、Micro Pythonを使って簡単なプログラムを書き込み、動作テストを実施します。
Raspberry Pi Pico/W共通です。
Micro python(マイクロパイソン)とは、組み込みシステム向けに最適化された軽量なPythonプログラミング言語です。
特に小型マイコンで使用するために設計されています。
Pythonという、PCやサーバーなどの高機能な環境で幅広い用途に対応する汎用プログラミング言語がありますが、Raspberry Pi Picoではあまり使用しません。
Pythonとほぼ同じ文法で使用できるため、Pythonユーザーにも扱いやすい設計となっています。
起動すると以下のような画面が立ち上がります。
メニューに関して、左から順に、
新規ファイル作成、既存ファイルを開く、保存、実行・・・・・一番右が実行停止です。
以下のプログラムを入力します。
コピペでもOKです。
import machine
import utime
# 本体基板LED制御
led = machine.Pin('LED', machine.Pin.OUT)
while True:
led.value(1) # LEDをON
utime.sleep(1) # 1秒待機
led.value(0) # LEDをOFF
utime.sleep(1) # 1秒待機
UTF-8
なお、手入力される場合、python/Micro pythonはスベースもプログラムの構文として認識されるので入力には注意が必要です。
- import[半角スペース]machine
- while[半角スペース]True:
- [半角スペース4つ or TAB]led.value(1)
- #以降はコメントなので入力しなくてもプログラムの動作には影響しません。
また、プログラムの実行前にメニューより、ツール→オプション
ThonnyオプションのインタプリタをMicroPython(Raspberry Pi Pico)に変更してください。
MicroPythonを記述しているのに違う言語利用になっていると実行できません。
書き込みして準備完了だとシェルの項目が以下のように変わります。
ここで、実行ボタンを押すと本体基板のLEDが点灯→消灯と繰り返されます。
このプログラムは短いものですが、構文などすべてを詳しく説明すると非常に長くなるため、詳細は省略します。
ただし、意味がまったく分からないと理解が難しいと思いますので、簡単にポイントを説明します。
このプログラムの場合、LEDの点滅を制御するのは上図イラストにおけるutime.sleepの箇所の為、
実質的に必要なのは( )の中の数値を変更すれば点滅の時間が変わります。
LEDをONにした後、1秒待つ。LEDをOFFにした後、1秒待つ
本格的にプログラムを学ぶには時間もかかり難しく感じるかもしれませんが、初期設定やメイン部分をコピペし、
必要な箇所だけ変更すれば、初心者でも簡単に始められます。もちろん、実際には思い通りにいかないこともありますが、まずは楽しむことが大切です。これからもこうした形で、製作の楽しさを紹介して行きます。
Thonny実行にエラーが出た場合
1 プログラムの記述に間違いがあった場合以下のようなエラーが出ます。
File “<stdin>”, line 7
SyntaxError: invalid syntax
7行目の文に間違いがある。
空白も含め間違いを見直してください。
2 ポートが違う場合。
Unable to connect to COM3
プログラムがCOM3ポートに接続しようとしましたが、接続に失敗しました。
ラズパイピコが正しく接続されているか確認。
接続されている場合はポートの接続設定を確認。
ポートとは、PCとラズパイピコなどのデバイスがデータを送ったり受け取ったりするための接続ポイントのことです。
PCのCOMポートは常に一定とは限らず、他のUSB機器をつなぎ直したりすると自動振り分けでポート番号が変わることは良くあります。
Windows11 ポート確認方法
パソコンにてエクスプローラでにてPCを右クリック→プロパティを開く
システムより、デバイスマネージャーを選択
デバイスマネージャの画面より、ポート番号(USBシリアルデバイス)を確認します。
この場合はCOM3。
よくわからない場合は、ラズパイピコつなぎ直しすると番号がふりなおされますので、それを確認します。
今度はThonnyにてポート設定画面を開きます。
メニューより、ツール→オプションからThonnyオプションを開いて、
インタプリタの項目からポート番号(人によって違う)を一致させてみてください。